小学校の勉強の中でいくつか大きな山があって、
そこをいかにスムーズに登り切ることができるか、そんなところに塾の存在意義があったりする。
例えば、小学生の時計の問題。
苦手な子は本当に苦手である。
たしかに文字盤の時計もあるにはあるが、デジタルのものも随分と多いし(スマホもそうだもんね)、
「アレクサ、今何時?」
と聞けば正確な時間も教えてくれる。
そんな時代に時計の読み方なんかピンとこないのも当たり前だ。
で、いま小学4年生は大きな山に登ろうとしている。
「3桁わる2桁の割り算」
どうってことのない子にとってはどうってことないのだが、
そうでない子はすごく苦戦する。
ただいま4年のAくんが大苦戦中。
この春まで
「俺、九九ができん」
と豪語していたツワモノである。
当然、割り算なんかスムーズにできるわけがなく、ここのところ暗い。
暗い顔してやってきて、暗い顔して勉強して、暗い顔して帰っていく。
「あのな、やらされているんは君だけとちゃうで。全国の小学4年生が必ず通らないけないところ。もしやらなかったら…」
あの子の顔やこの子の顔が浮かんできたが、そこは流石に言えん。
言えるのはただ一言。
とにかく、我慢せえ。
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