ことの発端は「成人歯科健康診査票」が送られてきたことであった。
簡単に言えば
「お前ら、年取ったら医療費が嵩んで市町村が困るので、少しでも若いうちに検査しておけ、費用はこっちで出してやるけん」
というものである。
「おお、だったら見てもらってやってもやぶさかではない」
ということで大嫌いな歯医者に行くことになった。
少なくとも十数年小学校の教員だった男である。
朝晩の歯磨きだけではなく、給食後の歯磨きタイムでは子どもたちと一緒にはを磨いていたこともあり、その習慣は今でも続いている。
歯には自信があると言っても過言ではない。
一通り検診を終えた後、歯科衛生士の方を見ると、何やら困った顔。
「マツモトさん、歯医者行っていないでしょ。」
「ええ(大嫌いですから)。」
「歯石が溜まってスゴイことになってますよ」
「は?」
「このままでは大変なことになりますよ」
「ええっ」
散々脅されて通い始めた歯石取り。
痛いのなんのを我慢すること1ヶ月、今日ようやく終了。
「ありがとうございました」
「来週からは虫歯を治します。」
「…」
すこし歯を見せただけなのに…
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