先輩の背中

台風が接近してきている。
中学校は明日運動会のため、早く終わったらしい。
夕方が迫るにつれ、だんだんと人が集まってきた。

ふと気がつけば、自習をしている1年生が7,8人いる。
1年生の授業はまだ1時間以上も先なのに、すでにガンガン勉強している。
今年はどうしたわけか勉強のスイッチが入るのが早い。

よく考えてみると、来ていた子達は去年の後半には塾に通っていた子が多く、当然受験生の勉強の様子をすぐそばで見てきたはずである。
小学生の時間に混じってまで勉強する姿を目の当たりにしてきた子達だから、

「自分の勉強時間以外の時間でも塾で勉強する」

といったことが当たり前のように感じるのかもしれない。
ツナマヨおにぎりを食べながら勉強していた受験生や、ただ黙々とプリントをやり続けていた受験生の背中を見てきたからこそ、自分が勉強しなければならない立場に立ったとき、何の違和感もなく勉強できたのではないだろうか。

誰かがそこで勉強している。
それだけで十分説得力がある場合がある。

今年の受験生たちにも期待したい。

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