毎年受験生を抱えていると、
「あ、こいつヤバイなあ」
と感じる時がある。普段の授業の時にはそれ程感じないのだが、夏期講習など受験に向けた勉強をしているときに強く感じる。
別にやっていないわけではない。
言われたことに対して淡々と取り組んでいる。
ヒョイっと後ろから覗いてみるが、大体は出来ているようだ。
だが、何か腑に落ちない。
サラッと解いているのだが、結局深みのある勉強が出来ていない。
わからない問題に粘り強く取り組む時間があるにもかかわらず、そこは簡単に流していく。
それでは本当の力なんてつくはずがない。
この時期、受験生に必要なのは、できない部分、苦手な部分にじっくりと時間をかけることである。
「夏を制するものが受験を制す」
昔からよく言われるこのセリフがまさにそれを言い表している。
夏に十分体力をつけるからこそ、受験勉強を乗り越えていけるのである。
ヤバいなあ、あいつ。