決戦前日

いよいよ明日は公立高校の入試である。
中学校が午前中授業ということもあって、都合のいいときに教室へ顔を出すよう伝えておいた。
ざっと目を通すことができる要点集を渡すことと、「大丈夫だから」という一言を伝えるためである。
まず始めにやってきたのはOさん。
ずいぶんと落ち着いているようにおもえる。こんなときはこっちが返って落ち着かないから不思議だ。
とにかく1点でも多くとるよう、しっかりと見直しをするよう伝える。
続いてきたのはK君。
テストが終わったら、大好きな阪神の野球を甲子園へ見に行きたいらしい。
ほとんど雑談で終わる。
その次にきたのはT君とH君。
「学校の先生が『前日はいつもどおり過ごせ』と言ってたので、いつもどおり遊びに行ってくる。」
いや、そういうつもりでいったんじゃないと思うよ、と心で思いながらも、要点集を渡す。
その後はTさん、Kさん、Mさん、M上さん。
Tさんは緊張からか、すでに無口だし、
Kさんは緊張からか、ずっとしゃべりっぱなし、
Mさんは緊張からか、おなかが痛いといい続けていたし、
M上さんは…あまり変わらず、やっぱりしゃべっている。
とにかく気の済むまで教室でおしゃべりをして、帰っていった。
そして夜は推薦合格組(NさんとKさんの最後の授業。
これから始まる高校生活の夢(ほとんど恋愛関係だが)を語りあって終了。
今日はずっとしゃべっているのを聞いていたような気がするが、もうそれくらいしかしてやれなかった。
所詮塾の先生とはいえ、前日にしてあげられることは限られている。
後は明日の朝、神社に行って祈るだけ。
どうか全員力を発揮できますように。

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